第2回臨床美術ひらぎしを当院にて開催しました。
【日時】
平成29年10月21日(土) 15:10~17:10
【参加スタッフ】
臨床美術ほっかいどう から4名(メイン:土門、サブ3名)
平岸脳神経クリニック から1名(ソーシャルワーカー)
【参加者】
9名
【アートプログラム】
リンゴの量感画
【全体の様子】
・「臨床美術とは」何か簡単に紹介する。
・デジタル画(観念的な一般常識によって皆が共通して理解できる物の形や色の作品)とアナログ画((点・線・面を使った表現)によって作者の感性を引き出す作品を完成させることができる事を説明する。
・一般学生と臨床美術士がそれぞれデジタル画とアナログ画を描いた時の脳内の酸素化ヘモグロビン濃度の増量を測定した結果の表(保坂師、宇野師のデータより)から明らかになった事を伝える。
*一般学生が絵を描く時に左脳のヘモグロビン濃度が増量し、左脳を働かせて考えながら描いていることがわかる。それに比べて臨床美術士は、左脳と右脳のヘモグロビン濃度の増量が同じであり脳全体が活発に動いていることがわかると説明する。
*デジタル画よりもアナログ画を描いている時の方が、一般学生・臨床美術士両者ともヘモグロビン濃度の増量が認められる。
*以上の実験データによりアナログ表現で描く臨床美術の場合脳内のヘモグロビンの濃度の増量が予想されると伝える。
・デジタル画(シンボル画)は、のに対して、アナログ画は、アナログ表現
・アナログ表現を行いながらオイルパステルの描き心地を試してみる。メインの誘導に合わせて直線・曲線・面(塗りこめる・混色・重色)・点を紙面に描いていく。各自それぞれ全く異なる作品が完成する。参加者は、互いに見合いながら違いに驚かれていた。
・りんごに触れ感触を味わい、重さ、色、形、リンゴの味を楽しむ。旬のりんごの味は、大変甘く瑞々しく感動的であった。りんごを切ると五角形の芯が現れる。五枚の花びらを思わせて興味深い。
・「内側から描く」方法に興味を持って描き始める。皆大胆に描いていた。サブが十分参加者に付けたので、作者が不安にしているとタイミングよく関わることができていた。
・表面の皮を塗る。自分の選んだりんごの個性を表現しようと塗る、こする、削る繰り返し試してみている。
・構成を最後に行うことを伝えると、思わぬ展開に驚きながらもりんごを切り取る、台紙や端材を選び貼る工程をとても楽しんでいた。
・鑑賞会では、参加者がそれぞれの作品を興味深く見る。メインのギャラリートークを頷きながら聞いている。メインが作品を作者に渡すと自然に拍手が起こっていた。
次回は11月25日です。
詳しくは臨床美術ほっかいどうへお問い合わせ下さい。